藤田医科大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科

嚥下改善手術、誤嚥防止手術

嚥下障害の改善の為に

安全に「食事を食べる」ことは人生を健康的に送るため重要なことです。嚥下障害はのどの痛みを伴う疾患のほかに、咽頭や喉頭の悪性腫瘍やその治療後、そして加齢によっても引き起こされます。それぞれの原因に合わせて症状を改善することがその後の生活をよりよいものする為に必要です。

嚥下障害を来すと食事する楽しみが肺炎の原因となり生活の質を極端に悪くすることになります。特に疾患のないと思われるご高齢の方でも徐々に嚥下の機能は低下してきます。また、咽頭・喉頭の腫瘍の治療をなされた方だけでなく、他の癌治療をされ体力が低下しても起きることがあります。早期に嚥下の異常に本人だけでなくご家族など周囲の方が気にしていたき必要な対応を行う必要があります。

高齢者の嚥下障害に早期に気がつくためには以下の様な点に注意されるとよいと思います。食事の時間が長くなっていないか、お茶や水を飲む回数が減っていないか、半日ほど体温が高くなっていないか、声を出すときにゴロゴロとしめった声になってないか等です。

当科ではこういった方に、嚥下障害がみられないか嚥下内視鏡検査を外来で行います。異常が認められれば、原因となる疾患を確認します。同時にリハビリテーション科と協力して改善に務めていきます。当科で開発した訓練法(顎持ち上げ嚥下体操)を含め行っています。
脳梗塞の後に見られる嚥下障害もあります。これらはより重症なことが多く、訓練だけは難しいときがあります。(図 顎持ち上げ嚥下体操)

こういった場合には訓練と共に手術を行うことで改善が期待できることがあります。嚥下動作が不良な場合、嚥下改善手術という嚥下動作を補助する手術方法があります。当科では輪状咽頭筋切断術喉頭挙上術をリハビリテーション科の訓練と協力して行っています。
充分な訓練に関わらず改善が期待できない場合は肺炎を予防する目的に誤嚥防止手術も行っています。(図 嚥下改善手術 図 誤嚥防止手術(喉頭閉鎖術))

動画1 顎持ち上げ嚥下体操前、
飲み込みの動作はゆっくりで バリウム3ccの通過に3.4秒かかります。

下顎の先端を上に、顎は自らの力で下向きに最大限お互いの力を抗うように力を入れます。
訓練直後 同僚のバリウムは1.6秒で通過、飲み込みの動作が改善している。

嚥下改善手術

脳梗塞などの疾患により嚥下運動や嚥下のタイミングが障碍された方に行う手術です。