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Well-being創出リハビリテーション医学共同講座


共同研究講座の概要

■目的
「Well-being創出リハビリテーション医学共同講座」は、豊田通商株式会社と学校法人藤田学園が、2040年問題の解決に向けた社会システムの構築を目的として、2023年4月1日に開設されました。
本共同研究講座は、高齢者の生活期における心身機能の維持・改善、バリアフリーな生活環境、社会システムの構築を目指し、多岐にわたる教育・研究活動を実施してまいりました。

具体的な研究内容は、生活期リハビリテーションへの専門医の介入と質の担保手法の探求、生活期におけるリハビリテーションロボットの展開、ICTツールを活用したリハビリ手法の確立、回復期から生活期への移行における福祉用具や家屋情報取得が患者の身体機能に与える影響の検討など、大学で培ってきた介護・リハビリテーションの知見と民間企業の強みである柔軟で多角的なアプローチで課題解決に取り組みました。
■成果
活動の成果として、トヨタ自動車製歩行支援ロボット「Welwalk」の生活期における活用方法の検討や症例報告を実施しました。また、オンラインリハビリテーションサービスの検討や、早期家屋調査が退院後の生活に与える影響に関する研究を進め、複数の学会発表や論文投稿を行いました。これらの取り組みを通じて、介護福祉、リハビリテーション分野における変革的なアプローチの提供に貢献し、高齢者の生活の質の向上と社会参加の推進を目指しました。

共同研究講座責任者のコメント

藤田医科大学 医学部 リハビリテーション医学講座 主任教授
Well-being創出リハビリテーション医学講座 教授
大高 洋平

この度、2023年4月1日から開設されたWell-being創出リハビリテーション医学共同講座が、本年7月末をもって設置期間を終了することとなりました。この間、豊田通商グループの多大なるご支援とご協力により、2040年問題という社会的な課題に対し、リハビリテーション医学の観点から様々な挑戦を行うことができました。
特に印象深いのは、生活期におけるリハビリテーションロボットの活用検討です。トヨタ自動車製の歩行支援ロボット「Welwalk」の生活期での効果的なプログラムを検証し、実際に症例報告を行いました。また、ICTツールを介した遠隔リハビリテーションや、家屋調査が退院後の生活に与える影響に関する研究など、従来の枠組みにとらわれない新しいリハビリテーションのあり方を模索しました。加えて、トヨタ式の「カイゼン」手法を介護施設の生産性向上に適用する検討を行い、リハビリテーションの質向上だけでなく、業務効率化による持続可能な介護提供体制の構築にも貢献しました。

これらの成果は、アカデミアと民間企業による多職種連携を基盤とした教育・研究活動の賜物であり、今後の超高齢社会において、高齢者のWell-beingを実現するための重要な一歩であると確信しています。

今後もこの共同研究講座で得られた知見と経験を活かし、介護福祉、リハビリテーション分野の未来に貢献するため、今後も精進してまいります。