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リアルワールドデータ研究・開発寄附講座


寄附講座の概要

■目的・成果
リアルワールドデータ研究・開発寄附講座では、電子カルテ、健診、医療、介護、個人のPHRから得られるバイタル情報などを、安全かつ有効に活用する研究を進め、その成果としてMedical Intelligent Gateway(MIG)の仕組みを構築しました。MIGは、診療科や組織、システムごとに分散し、形式や用語も異なるデータを標準化し、相互運用可能な形で連携する共通基盤です。本講座では、健診、医療、介護の情報とPHRのバイタルデータをつなぎ、マイナンバーを活用して本人単位で統合する仕組みについて、実装可能性の実証を進めてきました。これにより、必要なデータの抽出、構造化、解析までの時間を短縮し、研究計画、対象者の抽出、効果検証など、リアルワールドデータの利活用を迅速化する環境が整いつつあります。さらに、MIGを基盤として、臨床研究や診療業務に加え、疾病予防、健康増進、企業における健康経営を支援するサービスモデルを設計・展開できる可能性が広がりました。

■今後の展望
医療機関内にとどまらず、個人の生活や就労の場まで連続したデータを活用することで、健康状態の変化を早期に捉え、適切な支援につなげることを目指します。今後も、個人情報保護、情報セキュリティ、研究倫理を徹底し、データから得られた知見を医療と健康経営の現場へ還元してまいります。

寄附講座責任者のコメント

藤田医科大学
リアルワールドデータ研究・開発寄附講座 
森川 富昭

本講座におけるリアルワールドデータ研究の大きな成果の一つは、Medical Intelligent Gateway(MIG)という仕組みが生まれたことです。これまで、健診、医療、介護のデータは、それぞれ異なる組織やシステムで管理され、形式や用語も統一されていないため、本人の健康状態を連続して捉え、研究やサービスに活用するまでには、多くの人的・時間的負担がありました。
MIGは、こうしたデータを標準化し、異なるシステム間で相互運用できるようにする共通基盤です。本研究では、健診、医療、介護の情報に、個人のPHRから得られるバイタルデータを連結し、マイナンバーを活用して本人単位で統合する仕組みについて、実装可能性を実証してきました。これにより、必要な情報の抽出、構造化、解析までの工程を効率化し、データの利活用速度を高められる環境が整いつつあります。
今回の取り組みが持つ大きな意味は、MIGの活用領域が医療機関内にとどまらず、疾病予防、健康増進、企業における健康経営へ広がる可能性を示したことです。健診結果、受診歴、介護情報、日常生活のバイタル情報を連続して捉えることで、健康状態の変化を早期に把握し、本人への働きかけや適切な支援につなげるサービスモデルを設計できます。また、標準化されたデータを共通基盤から活用することで、新たなサービスの検討、実装、評価までの時間を短縮できます。
今後も、個人情報保護、情報セキュリティ、研究倫理を十分に担保しながら、MIGの機能と活用領域を発展させてまいります。医療、介護、健康経営をつなぐデータ基盤として社会実装を進め、リアルワールドデータから得られた知見を、一人ひとりの健康とより良い医療へ還元していきたいと考えています。

健診、医療、介護、PHRのデータをMIGで連結し、臨床研究、医療サービス、健康経営へ活用する全体像