中枢神経系は、血中代謝物や腸内細菌叢などの末梢因子によって多様な影響を受けており、『末梢-中枢連関』という新たな視点から脳機能の理解が進んでいます。神経免疫学部門では、特に末梢免疫系に注目し、これらの異常が精神神経疾患の病態にどのように関与するか明らかにすることを目指しています。特にうつ病や統合失調症、多発性硬化症などアンメットメディカルニーズの高い難治性疾患を対象に、病態機構の解明からバイオマーカー・創薬標的の探索までトランスレーショナル研究を展開し、関連知財を多数取得しています。将来的には、開発モダリティを基盤に大学発スタートアップの創出を目指しています。

國澤　和生 准教授

末梢免疫細胞や腸内細菌叢の機能解析を通じて、中枢神経系に影響を及ぼす「末梢-中枢連関」の分子機構解明に取り組んでいます。難治性疾患を対象に創薬標的やバイオマーカーの探索も進めており、得られた知見を基に知財取得やスタートアップ創出にも力を注いでいます。