薬理学Pharmacology

研究室スタッフ

教授
  • 近藤 一直
准教授
  • 一瀬(鷲見) 千穂
講師
  • 池本 和久
助教
  • 菅沼 由唯
  • 狩野 泰輝

教育

講義では薬理学全般、特に、薬物の作用とその作用機序および薬物治療の安全性・個人への至適化の理解に重点をおいている。実習では、講義がなされた薬物のうち代表的なものについてその効果を観察し、薬理作用を説明できるようになることを目標にしている。また実験動物に対する倫理観、および人を対象とした臨床研究に関するヘルシンキ宣言の精神を学ぶ。

研究

薬理学講座の研究テーマは大きく分けて二つ、(1)血小板活性化機構の解明、および(2)補酵素テトラヒドロビオプテリン(BH4)の機能解明、である。
(1)血小板活性化は日本人の主要死因である血栓症において中心的な位置を占める病態であり、これを解明することが治療薬の開発あるいは予防法の確立に繋がると考える。現在は特に、活性酸素・一酸化窒素(NO)・BH4といった因子が血小板に及ぼす影響を中心に検討している。
(2)BH4は、NO合成酵素・チロシン水酸化酵素・トリプトファン水酸化酵素およびフェニルアラニン水酸化酵素の補酵素として働くことから、多彩な生体内機能を果たすと考えられている。このことから我々は動脈硬化・血圧調節および神経変性疾患におけるBH4の関与を検討している。そのために培養ヒト臍帯静脈血管内皮細胞(HUVEC)を用いたin vitro実験系や、BH4関連遺伝子改変マウスを用いた実験系を活用している。