プレスリリース

”治療”と“妊娠”の両立へ 東海地方初の「母性外来」開設

藤田医科大学病院(愛知県豊明市沓掛町田楽ヶ窪1番地98 病院長:白木良一)は4月4日、リウマチ・膠原病患者さんの妊娠・出産をサポートする「母性外来」を開設します。東海地方では初、全国では29施設目の専門外来となります。ここでは当院リウマチ・膠原病内科の専門医が、妊娠を希望する患者さんや妊娠中の患者さんの妊娠計画から授乳終了に至るまで、治療薬の影響を検討しながら疾患を管理。産婦人科とも連携しながら安心・安全な出産を支えます。 

20~30代の女性にも多い関節リウマチ・膠原病

関節リウマチや膠原病は、20~30代の女性が発症することも多い疾患です。そのため、「関節リウマチの治療中だけど子どもがほしい」「膠原病の薬を飲んでいるのに妊娠が分かった。赤ちゃんへの影響が心配」など、妊娠・出産に関する悩みを抱えている人は少なくありません。以前は、リウマチや膠原病を罹患されている患者さんの妊娠・出産はリスクが高く比較的困難とされてきましたが、医学の発展や治療法の確立により、疾患を十分にコントロールできれば健常者と変わらず可能となってきました。
これらをふまえ「母性外来」では、当院リウマチ・膠原病内科および藤田医科大学の関連病院※1、地域のクリニックに通院する患者さん※2を対象に、疾患と治療薬の影響を検討しながら、妊娠までのケア、治療内容の提案や不妊に関する相談、産婦人科への橋渡し等を行います。リウマチ・膠原病の患者さんであれば、通常の保険診療が可能です。
【診療日 毎週火・金】

※1 藤田医科大学ばんたね病院(名古屋市中川区)、藤田医科大学岡崎医療センター(愛知県岡崎市)、藤田医科大学七栗記念病院(三重県津市)
※2 診察の予約は地域のかかりつけ医からとなり、患者さんからの直接予約は受け付けていません


担当する同科の橋本貴子医師(写真右)は、「妊娠のタイミングによっては病状の悪化を招いたり、赤ちゃんに対する治療薬の影響も考慮する必要があります。母性外来では、一人ひとりに合わせた治療方針を提案し、疾患の安定を図りながら計画的に治療と妊娠・出産を両立できるようサポートします」と話しています。