プレスリリース

東海地方初!足の潰瘍・壊疽を診療科横断で治療 「足の血管センター」を開設

藤田医科大学病院(愛知県豊明市沓掛町田楽ケ窪1番地98 病院長:白木良一)は8月7日、動脈硬化による末梢動脈疾患、糖尿病性足壊疽など足の難治性潰瘍・壊疽を引き起こす疾患を診療科横断的に治療する東海初の「足の血管センター」を開設しました。ここでは血管外科、循環器内科、内分泌・代謝・糖尿病内科、皮膚科、形成外科、整形外科、リハビリテーション科、放射線科などの診療科が連携して包括的に治療にあたることによって、できる限り足を温存し、患者さんが質の高い生活をおくるためのサポートを行います。

足の心筋梗塞といわれる重症虚血肢(足の痛み、足の潰瘍・壊疽)を治療

重症虚血肢とは、なんらかの原因で足の動脈の流れが悪くなり、足に安静時の痛みや潰瘍・壊疽・壊死を引き起こす疾患です。症状は悪化しやすく、壊死が急速に広がり、場合によっては下肢切断になることもあります。また生命予後も悪く、1年後に亡くなる可能性は25%とも報告されています。高齢化や食生活の欧米化に伴い、患者は増加の一途を辿っています。誰にでも起こりうる疾患ですが、特に糖尿病や慢性腎不全を患っている方に多いことで知られます。多くは基礎疾患の治療にあたる医師がその治療の延長として処置していますが、治療介入のタイミングを逃すと、一気に壊死が広がり下肢切断に至ってしまいます。欧米では血管外科医、循環器内科医などが血行再建の中心的役割を担い、多領域の診療科が連携して専門性の高い治療を行っています。

多診療科横断での診療体制を構築

藤田医科大学病院では、動脈・静脈などの血管疾患を専門的に診る血管外科を7月1日に新設。これまで循環器内科が中心に行ってきた足外来に、血管外科を加える形で「足の血管センター」を開設しました。患者さんの症状・基礎疾患などを総合的に判断し、多診療科で連携して治療にあたります。生活習慣改善・薬物療法をベースとして、カテーテル治療・外科的バイパス手術などを積極的に行い、また最新の医療技術・デバイスも活用します。患者さん個々の病状に応じた治療方針を提案します。

センター概要

センター長 井澤 英夫(循環器内科学 教授)
副センター長 山之内 大(血管外科学 教授)
連携体制 血管外科、循環器内科、内分泌・代謝・糖尿病内科、皮膚科、形成外科、整形外科、リハビリテーション科、放射線科、臨床検査部、リハビリテーション部、放射線部 など