京都大学との共同研究で、人が記憶するときに脳内で起こるタンパク質の集合をコンピュータシミュレーションすることに世界で初めて成功しました。記憶に関わるタンパク質は「液-液相分離」と呼ばれる液滴状の集合体を形成し、この集合が記憶形成の基盤となります。本研究では、タンパク質が集合体を形成する様子を仮想空間上で再現。シミュレーション結果の解析から、記憶の形成に直結する集合体「2相分離」は、CaMKⅡというタンパク質の形状が重要な役割を果たしていることを明らかにしました。CaMKⅡは核の周囲に12本の手を持つユニークな構造をしていますが、その「手」の数や長さを変えると、集合体の構造が変化したり、集合体の安定性が損なわれたりしました。この成果は、記憶がどのように脳内で固定されるかを理論的に示すものであり、統合失調症などの神経疾患の原因解明や治療法の開発につながることが期待されます。
研究者
医学部 医用データ科学
Vikas Pandey 研究員
医学部 医用データ科学
浦久保秀俊 准教授
et al.


