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世界初となる水疱性角膜症に対するヒトiPS細胞由来角膜内皮代替細胞移植の第1例目を実施

  • 再生医学
  • 眼科学
  • iPS細胞
本学と慶應義塾大学医学部の研究グループは、水疱性角膜症に対し、iPS細胞由来の角膜内皮代替細胞を眼前房内に移植する新たな治療法の安全性および有効性を検討するため、第一種再生医療等提供計画として臨床研究を実施しました。研究対象は、角膜移植後に再発した水疱性角膜症患者1名で、移植に使用された細胞は、京都大学iPS細胞研究財団で作製されたiPS細胞を、慶應義塾大学病院で角膜内皮代替細胞に分化させたものです。手術は2022年10月に実施され、局所麻酔下で角膜内皮代替細胞を眼前房内に注入し、その後、3時間うつ伏せ姿勢を保つことで細胞が角膜後面に生着しました。術後52週の評価では、腫瘍化や強い炎症反応は認められず、視力および角膜厚に改善が見られました。研究は、AMEDなどの支援を受けて行われ、全ゲノム解析によりEP300遺伝子の変異が検出されましたが、発がんリスクは確認されませんでした。今後も継続的な経過観察が行われ、さらなる安全性と有効性の検討が続けられる予定です。

研究者

医学部 臨床再生医学

榛村重人 教授

et al.

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