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統合失調症に対する新規治療方法「間欠的シータバースト刺激」の有用性を検証

  • 精神・神経
既存の統合失調症治療薬である抗精神病薬は、統合失調症の陽性症状には有効ですが、陰性症状や認知機能障害への効果は限定的であり、これらの症状に対する新たな治療方法の開発が精神科医療の喫緊の課題でした。これまで複数の研究で、統合失調症の陰性症状や認知機能障害に対する左背外側前頭前野への間欠的シータバースト刺激の有用性が検討されてきましたが、その結果は一致していませんでした。そこで私たちは、系統的レビューとネットワークメタ解析を用いて既報の研究データを統合して解析し、統合失調症の陰性症状や認知機能障害に対する左背外側前頭前野への間欠的シータバースト刺激の有用性を検証しました。この研究によって、左背外側前頭前野への間欠的シータバースト刺激は、統合失調症の陰性症状、認知機能障害、うつ症状や不安症状に有効で、かつ安全性にも優れていることが明らかになりました。今後、同治療が統合失調症に対する治療方法のひとつになることが期待されます。

研究者

医学部 精神神経科学

岸太郎 教授

医学部 精神神経科学

佐久間健二 講師

医学部 精神神経科学

岩田仲生 教授

et al.

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