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腸内細菌由来の遺伝子を用いた疾患リスク評価法を開発
~免疫疾患・精神疾患の非侵襲的診断への応用に期待~

  • 消化器内科学
  • 精神・神経
  • プレバイオティクス
研究グループは、腸内細菌が持つnanA遺伝子を定量的に測定し、免疫疾患や精神疾患のリスクを非侵襲的かつ迅速に評価する新手法を開発しました。本研究では、ムチン(腸内粘液)を分解するLachnospiraceae科の腸内細菌Ruminococcus gnavus(R.gnavus)に着目。アレルギー誘発マウス、攻撃的な行動を示す犬、潰瘍性大腸炎(UC)患者の糞便サンプルを用意し、次世代シーケンシング(NGS)やqPCRを用いて、nan遺伝子の存在量を測定しました。その結果、潰瘍性大腸炎患者では健康な対照群と比較して糞便中のnanレベルが上昇しており、疾患の存在と関連していることが確認されました。また、攻撃的な犬では、数値が著しく高くなりました。このことから本手法は、免疫疾患や精神疾患のリスクを非侵襲的に評価できると考えられ、早期診断や予防医療への活用が期待されています。

研究者

医学部 消化器内科学

長坂光夫 准教授

医学部 消化器内科学、医科プレ・プロバイオティクス

藤井匡 准教授

医学部 消化器内科学、医科プレ・プロバイオティクス

廣岡芳樹 教授

医学部 消化器内科学、医科プレ・プロバイオティクス

栃尾巧 教授

et al.

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