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遺伝要因を踏まえて双極性障害と多価不飽和脂肪酸の関連を解明

  • 精神・神経
近年の研究で、脂肪酸不飽和化酵素(FADS)遺伝子が双極性障害(BD)の感受性に関与している可能性が指摘されています。本研究では、BD患者535名と健常対照107名の血漿サンプルを用い、23種類の多価不飽和脂肪酸(PUFA)の濃度を測定。
リピドミクス解析により双極性障害との関連を調べた結果、双極性障害群ではリノール酸(LA)およびアラキドン酸(AA)の濃度が有意に低下していることがわかりました。また、FADS遺伝子の変異体rs174550のCアレル保有者では、AAなどのPUFA濃度比が低下し、双極性障害のリスクが高まる傾向が確認されました。これらの結果は、FADS遺伝子とPUFAの代謝異常がBDの病態に関与している可能性を示唆するもので、今後、FADS遺伝子の解析はBDの病態解明や予測において重要な手がかりとなると考えられます。

研究者

医学部 精神神経科学

芦澤琢磨 客員助教

医学部 精神神経科学

齋藤竹生 准教授

医学部 精神神経科学

岩田仲生 教授

et al.

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