本学とJ-TEC社の研究グループは、重症熱傷治療に用いられる自家培養表皮「JACE®」の実際の使用状況を把握するため、全国の医師への詳細な聞き取り調査を実施しました。その結果、調査対象43名のうち約3割の患者で、保険適用上限となる50枚を超えて移植が行われていることが判明しました。特に、体表の70%以上に及ぶ重篤な熱傷患者では、例外なく追加のJACE®が必要とされており、臨床現場が抱える深刻な課題が可視化されています。また、上限超過分として使用された計434枚(全提供枚数の約2割)は、製造販売元が人道的な配慮から無償で提供していたことが明らかになり、救命の最前線が企業の負担に依存している現状も浮き彫りになりました。これらの知見は、再生医療等製品の価格設定や保険償還制度を再考する上で、重要な検討材料となることが期待されます。
研究者
橋渡し研究支援人材統合教育・ 育成センター
八代嘉美 教授
et al.


