医療機関との現在の協働

   

いきみのがしを支える『まさポ』、 産学連携で商品化

「まさポ」は、出産時の強い痛みやいきみ逃し(※)をサポートするために、藤田医科大学病院の看護チームと株式会社Spicaが共同開発したアイテムです。従来、出産現場で使用されていたテニスボールやゴルフボールに代わり、衛生面や安定感を重視し、妊婦さんが安心して使用できるデザインを採用。産前産後のマッサージにも活用可能で、出産サポートを充実させます。

※いきみ逃しとは:陣痛が始まり、子宮口が7~8cm開くと、赤ちゃんの頭が下りてきます。そのときに便意を催すような感覚になり、「いきみたい」という感覚になります。子宮口が10cm開く(全開大)までは、いきむのを我慢することが望ましいです。子宮口が10cm開く前に、いきんでしまうと、産道がむくみ傷ついてしまう可能性があります。赤ちゃんに余計なストレスがかかって、お産が長くなるリスクもあるため、「いきみ逃し」を行い、このようなリスクを避ける必要があります。

開発背景:現場ニーズから生まれた「まさポ」

「まさポ」は、産科医師や助産師といった現場の声をもとに誕生しました。古くからテニスボールを用いた「いきみ逃し」が行われていましたが、専用のものがなく衛生面の課題や使いづらさが指摘されていました。そこで、妊婦さんが一人でも使いやすく、使用箇所が明確なデザインにし、安全な素材としっかりした構造を取り入れた「まさポ」が開発されました。

特徴:使いやすさと安心感を追求

「まさポ」は、押す位置が分かりやすく、丸みを帯びながらも固定しやすい設計が特徴です。特にアクティブチェアやベッド上での使用がしやすく、これまで以上に安定したサポートが可能です。また、消毒試験や荷重試験をクリアしており、安心してお使いいただけます。妊婦さんが一人でも、パートナーの方と一緒にでも「いきみ逃し」をしやすくする工夫がなされているため、陣痛時の不安を和らげ、より快適な出産を目指す妊婦さんにおすすめです。

「まさポ」は、出産サポートの新たな選択肢として、多くの妊婦さんに安心とサポートをお届けするアイテムです。本学では、引き続き自らの知見を活かし、ステークホルダーとの連携を通してあらゆる社会課題に取り組みます。

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