プレスリリース

屋内配送向けサービスロボットによる病院内実証実験を実施

~複数台ロボットとエレベータを連携した24時間運用を検証~ 

藤田医科大学(以下「藤田医大」)、川崎重工業株式会社(以下「川崎重工」)、SEQSENSE株式会社(以下「SEQSENSE」)、TIS株式会社(以下「TIS」)は、医療従事者の負担軽減・業務効率化を目指す取り組みとして、サービスロボット(以下「ロボット」)を使った実証実験を藤田医大で開始しました。2021年10月以降、ロボットの種類や試験内容が異なる実証実験を続けており、最終段階のフェーズ3(2回目)にあたる今回は、TISが提供するマルチロボットプラットフォーム「RoboticBase®※1」を用い、ロボットとエレベータの連携を含む配送業務自動化を検証します。

  • ロボット複数台を運用

  • ロボットと人がエレベーターに相乗り

 今回の実証実験では、複数フロアにロボットを複数台配置し、エレベータやセキュリティドアとロボットを連携させながら、スタッフステーションから検査室までの検体搬送業務や臨時薬剤の配送を24時間体制で行い、複数台ロボット運用時の課題や現場での運用方法について検証します。その中で、ロボットと人がエレベータに相乗りする場合の運用方法についても検証します。ロボット本体は、フェーズ3(1回目)実証実験の際、実際にロボットの導入が想定される現場スタッフから寄せられた要望を反映し、荷室の扉位置見直しやICカードによるロック機構を設けるなど、走行の安全性を確保しながら、より使いやすくするための改善を施しました。
なお、今回は複数のロボットとエレベータなどのインフラ設備との相互連携を実現するためにTISのRoboticBase®を活用、さらに複数台のロボットを運用することによるロボット同士の干渉はSEQSENSEのロボット制御技術で対応しています。

今回の実証実験で、エレベータやセキュリティドアなどのインフラ設備との連携を含む、ロボットを24時間連続で運用する上での課題などを確認した上で、今後、藤田医大での2022年度内トライアルサービス開始(ロボット導入)に向けた最終準備を進めます。


【フェーズ1】
・実証内容:自律走行機能を有したロボットによる同一フロア内搬送の検証+人のエレベータ操作補助あり別フロア移動の検証
・時  期:2021年10月23日(土)~10月31日(日)(実施完了)

【フェーズ2】
・実証内容:自律走行機能・エレベータ連携機能を有したアーム付きロボットによる別フロア間搬送の検証(検体配送・見守り)、iPNT-KTM※2を活用したロボットの位置情報の把握
・時  期: 2022年2月4日(金)~2月15日(火) (実施完了)

【フェーズ3】
・実証内容:サービスロボットによる病院内作業と病院側システムとの連携検証、ロボットの荷室サイズや構造、使い勝手の検証
・時  期:1回目 2022年8月9日(火)(実施完了)、
2回目 2022年12月16日(金)~23日(金)(実証実験中)
  


※1. TISが提供するサービスロボットをインテグレーションするためのプラットフォーム。
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※2. 川崎重工が提供する屋内位置情報サービス。
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