持続的成長のための戦略

2023年度、本学「豊明団地学生居住プロジェクト」では、学部生29名が地域貢献活動に積極的に参加しました。学生たちは学部や学科の枠を超えて協力し、地域の健康ニーズに応える活動を通じて、学びと成長を深めています。
主な活動内容
1. 中日SDGsフェアでの発表
2023年8月、ウインクあいちで開催された中日新聞社主催「中日SDGsフェア」において、団地居住学生は「多文化共生社会の地域づくり」をテーマに発表しました。 高齢者や外国人が多く住む豊明団地での活動事例を紹介しました。
2. 豊明市防災訓練への参加
豊明市の防災サポーター研修を受講し、災害支援ボランティアに任命されています。豊明市が実施する防災訓練に参加したり、有事には豊明市から依頼を受けて、避難所の運営や、炊き出し、避難者のケア、支援物資の仕分けなど、必要とされる活動に携わります。
3. 地域イベントへの積極的な関与
夏祭りや餅つき大会などの地域イベント再開に合わせ、学生は運営スタッフとして参加しました。 盆踊りのサポートや会場アナウンス、出店での調理・販売などを通じて、住民との交流が深まり、地域とのつながりが強化されました。
4. 学生企画の活動
学生自身が企画した健康づくりワークショップや団地内交流カフェ、モバイル支援、買い物支援などを通じて、外国人や高齢者を含む多様な住民との交流を深め、楽しみながら社会に主体的に関わる力を養い、多文化共生や高齢化といった地域の課題解決にも貢献しました。

本学の「地域を支える人材育成プラットフォーム」は、地域社会と医療現場の課題解決に即した人材育成を目的とした取り組みです。大学内外の自治体、医療機関、企業、住民など多様な関係者が集い、意見交換や情報共有を行う場を提供しています。公開講座や出張講義、病院見学ツアーなどの活動を通じて、学生や地域住民、医療従事者が実践的な学びを深め、経験を積むことが可能です。地域との連携プロジェクトや定期的な活動報告を通じて、学内の専門性と地域の実情を融合させ、地域社会全体の底上げと住民の健康増進に貢献しています。

本学の「先端医療開発コンソーシアム」は、医療・薬学・工学系の大学が連携し、最先端医療技術や製品の社会実装を目指す枠組みです。基礎研究や発明を医薬品・医療機器・再生医療製品へと橋渡しするトランスレーショナルリサーチを推進し、医師主導臨床研究やAMED資金獲得も支援。大学間の共同研究や臨床試験の企画・実施、人材育成、産学連携、知財管理、ベンチャー支援など多面的に展開します。本学を拠点とした教育セミナーも実施し、研究成果を迅速に臨床・社会へ還元する、日本発の先端医療イノベーション推進の中心的役割を担っています。

本学は、時代を超えて人々に通じる永遠の理念「独創一理」を建学の精神としています。この理念は、あらゆる世代の人々に普遍的に通じるものであり、創造力をもって未来を切り拓くという本学の根本的な考えを表しています。「独創一理」の精神のもと、本学は、既成の枠にとらわれない自由な発想と想像力を尊重する学問環境を大切にしています。
学生一人ひとりが自らの探究心を伸ばし、新しい知を生み出すことで、未来の医療・福祉を支える人材として成長できるよう支援しています。

本学は、建学の精神である「独創一理」を基盤として、自由で創造的な学問活動を尊重しています。「独創一理」とは、一人ひとりの創造力こそが新しい時代を切り拓く力であるという本学の信念を表しています。この理念のもと、本学では、既成概念にとらわれず、自由な発想と探究心によって真理を追究する姿勢を大切にしています。学問の自由は、知の創造と発展の原動力であり、教育・研究・医療のあらゆる場面でその精神が息づいています。
生命科学本来のアカデミズムに根ざした環境の中で、学生と教職員は互いに学び合い、未知の課題に誠実に向き合いながら、新たな知を紡ぎ出しています。

本学は、全国の医学部・大学病院の連携強化と医学教育・研究・臨床の発展を目的とする「全国医学部長病院長会議（AJMC）」に参画しています。本学からは副理事長の湯澤由紀夫が顧問を務め、大学の立場から政策提言や議論に携わっています。AJMC を通じて全国の医療系大学と連携し、医学教育の質向上や地域医療の発展、次世代の医療人材育成に貢献しています。

本学は、日本産科婦人科学会が発行する「産婦人科診療ガイドライン 妊外来編2023」の作成において委員を輩出し、診療基準の策定に積極的に関わっています。ガイドラインは、全国の医療機関で提供される診療の質を高めるための重要な指針であり、本学はその検討・執筆過程で専門的な知見を提供しました。こうした活動を通じ、女性の健康を守る医療の標準化と発展に寄与し、地域社会と全国の患者さんに信頼される医療を届けることを目指しています。

本学は、日本神経学会 将来構想委員会の IT 活用プロジェクトチームの一員として、脳神経内科分野における先進的なデジタル化・DX 推進を牽引しています。特に、スマートホスピタル構想を掲げ、業務・遠隔診療・医療データ・医療機器の 4 モデルでのスマート化を推進中です。電子カルテ分析、遠隔医療化、機器連携、ネットワーク安全化など、多面的な技術導入を図り、臨床・教育・研究の高度化に寄与しています。