本学の研究グループは、閉塞性睡眠時無呼吸患者に対する睡眠薬の影響について、ネットワークメタ解析を用いて検証しました。同患者の約半数は不眠症状を抱えていますが、睡眠薬の使用が呼吸を悪化させる懸念があり、どの薬を処方すべきか、という明確な指針がこれまでありませんでした。本研究では、32件の試験データを統合し、12種類の睡眠薬について解析しました。ほとんどの薬剤で呼吸機能への深刻な悪化は見られませんでしたが、一部のベンゾジアゼピン系睡眠薬は、血中酸素飽和度を低下させるリスクがあることが分かりました。また、寝付きが悪いのか、夜中に目が覚めてしまうのかといった「不眠のタイプ」によっても、適した薬剤が異なることが示されました。本成果は、患者さん一人ひとりの呼吸状態や症状に寄り添った、安全かつ効果的な「個別化医療」の実現に向けた重要な一歩となると考えられます。
研究者
医学部 精神神経科学
岸太郎 教授
医学部 精神神経科学
北島剛司 教授
医学部 精神神経科学
岩田仲生 教授
医学部 精神神経科学
佐久間健二 講師
et al.


