学部概要

日本トップクラスの教育で、医療現場で求められる人材へ

保健衛生学部 学部長 堀江 裕

創立58周年を迎えた藤田学園の中でもっとも新しい歴史を持つ保健衛生学部。
医療現場において専門業務を担う高い知識や技術を有した看護師・理学療法士・作業療法士の育成を目的としています。

先進医療から終末期医療までをカバーする4つの教育病院と地域包括ケア中核センターでの実習などの優れた学習環境、教員陣による手厚いサポートなど、他大学とは一線を画した教育体制は本学部の大きな特長といえるでしょう。

さらに、知識や技術のみならず豊かな人間性を有した「良き医療人」を育てることも私たちの使命です。
学生生活を通じて、一個人としての成長を遂げられるよう、日々取り組んでいます。

国家試験においては、これまで常に高い合格実績を収めてきました。
看護学科は開設以来52年間を通しての合格率が99.3%、リハビリテーション学科は開設以来16年間を通しての合格率が理学療法士・作業療法士とも99.5%です。(合格率:合格者総数/受験者総数)

また、2012年からは地域包括ケア中核センターでの医療と介護を一体化させた学びを実現しました。
高齢社会で求められている医療と介護を結びつける力も養います。
そして、より専門性を高め、研究力を磨けるよう大学院も設置。急性期・周術期分野の診療看護師などの資格も取得可能です。

各自の能力や将来像と適合する職種があるはずです。
まずは、それぞれの関心を徹底して追及し、めざすべき道を明確にすることが大切です。
高い意欲に応えられるだけの環境はすべて整っていると自負しています。
大きな志を胸に、ぜひ果敢に挑戦してください。夢が叶い、将来の道が開かれる場所です。

教育理念

保健衛生学部は、本学の建学理念である「独創一理」を踏まえ、人間の生命を尊重する倫理観と心豊かな幅広い人間性を培い、協調性と責任感を持って看護学、リハビリテーション学各分野の知識・技術の修得をもとに、課題探求能力を育成し、専門的素養のある人材として社会に貢献できる人材を育成する。

教育目標

  1. 人間の健康と生命を護る役割を自覚して知識や経験を身に付け、社会の変化や医療の進歩に適応できる人材を育成する。
  2. 医療に関する知識、技術、思考力、判断力の修得をもとに、自らの課題探求、問題解決能力を育成する。
  3. 医療に従事する者としての責任感と協調性を養い、チーム医療を実践できる人材を育成する

アドミッション・ポリシー

保健衛生学部は、看護学、リハビリテーション学の各分野で専門的な能力を発揮し、医療を通じて幅広く社会に貢献できる人材を育成してきました。さらに各分野の専門的な知識や技術を教育することはもとより、心豊かな人間性と幅広い教養を育み、強い信念をもって課題に取り組む能力と人間の生命を尊重する倫理観を備え、責任感と協調性をもって患者中心の専門職連携を実践できる「医療人」を育成したいと考えています。さらに、今後見込まれる社会構造の変革に対して柔軟に対応できる人材が必要と考え、地域医療・介護福祉の教育および研究を重要な新課題ととらえています。そこで、地域ケア実践指向の「藤田医科大学地域包括ケア人材育成教育プログラム」を立ち上げ、全国初の大学発信型の「住み慣れた地域での生活継続」を可能にする人材育成モデルを構築しています。このように、保健衛生学部はわが国の地域に根ざした医療、さらに保健・福祉へと幅広く貢献できる「医療人」の育成を目指す一方で、海外の医療系諸大学との人材交流を活発に進め、国際的な視野を持った「医療人」の育成をも目指しています。

保健衛生学部は、本学の建学の理念に共感し、医療、保健衛生に誠実に携わることを望むものを広く受け入れる。
1)医療、保健衛生およびその関係する分野に高い関心をもつもの
2)心豊かな人間性と幅広い教養を育み、主体性をもって他者と協働しながら課題に取り組む志のあるもの
3)大学で学ぶ専門的な知識や技術を活かして、組織や国内外の地域,社会に貢献する志のあるもの

入学試験は多様な素養を評価するため、複数の受験機会を提供する。
なお、性、人種、宗教、性的指向、社会経済的地位や身体能力は評価しない。

禁煙への取り組み

藤田医科大学では、人々の健康を守る医療職者を育成する大学として、入学者は喫煙しないことを約束できる方とします。

学力の3要素について

学力の3要素は保健衛生学部のアドミッションポリシー内、3)は「知識・技能」に、1)と2)は「思考力・判断力・表現力等」に相当する。求める能力のうち「主体性をもって多様な人々と協働して学ぶ態度」は2)に、「意欲・情熱」は1)に、「チーム医療・社会貢献への関心」は2)3)に適合する。

保健衛生学部 各入学試験で求める能力(評価項目)※主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ態度(主体性・多様性・協働性)

注)面接に活用し、評価の参考として使用

カリキュラム・ポリシー

保健衛生学部は、ディプロマ・ポリシーに示した5つの能力を身につけるために段階的・体系的な教育課程を編成する。また、以下に示す学修方法や学修成果の評価により、本学の建学の精神と教育理念を踏まえて、学びを進め、深めていく。
  1. 教育課程編成
    1)看護師、保健師、理学療法士、作業療法士の各種資格課程を設置し、専門的な学びに応え、保健・医療の質向上、コミュニケーション、接遇など医療従事者に必要な能力を養成する。
    2)カリキュラムには「基礎分野」、「専門基礎分野」、「専門分野」を設置し、各科目を系統的に連結させ、体系的かつ網羅的に保健衛生学分野を学修できるようにする。
    3)系統的・体系的なカリキュラムであることを示すための「カリキュラム・マップ」や「カリキュラム・ツリー(履修系統図)」を作成し、学修過程の整合性を示す。
    4)講義、演習、実習ではアクティブラーニングなど多様な学修形態を活用しつつ、個別指導の充実を目指した教育を行う。多様な学びの連携を重視し、少人数学修(SGL)、問題解決型学修(PBL)、コミュニケーション能力、プレゼンテーション能力、ディスカッション能力、リーダーシップ、主体性、協調性などを通じて、専門性を養成する。
    5)オンラインによる授業資料配信やポータルサイトといった多様な情報通信技術(ICT)を日常的に利活用することで、適切にICTを利活用できる能力を養成する。
    6)臨地実習では、高度な最先端医療を実施する教育病院を多様な学びの場として学修し、実践能力を養成する。
  2. 学修方法・学修過程
    1)主体的な学びの能力を高めるためにアクティブ・ラーニングを取り入れた教育を、初年次から推進する。
    2)学修成果可視化システム等により、自己の学修成果を把握することで、学修の目標と計画を立てて、達成と成長を実感できるようにする。
    3)オフィスアワーや学生ポータルサイト等のICTの利活用によって、教員と学生の双方向のコミュニケーションを密にすることで、学修成果を高める。
  3. 学修成果の評価
    1)定期試験・レポート・実技試験等によって、学修成果の到達度を厳格に評価する。
    2)4年間の学修成果は、講義・演習・実習科目および臨地実習を多様な学修評価方法を用いて単位を厳格に認定し、修得単位数から成績評価値(GPA)を算出し、学士の質保証を担保する。
    3)学修成果の可視化および教育の質保証を図るために、各科目の到達目標とディプロマ・ポリシーの各項目について「学修成果の評価(アセスメントプラン)」を踏まえて達成度を示す。

ディプロマ・ポリシー

人間性や倫理観を裏付ける幅広い教養を持ち、疾病予防、健康維持・増進、公衆衛生などの保健衛生に携わる医療人として自ら評価・判断して行動する能力を身につけている。人間性や倫理観を裏付ける幅広い教養を持ち、疾病予防、健康維持・増進、公衆衛生などの保健衛生に携わる医療人として自ら評価・判断して行動する能力を身につけている。が掲げる人材育成の目的に基づき、各学科で所定の課程を修め、以下に示す5つの能力を身につけた者に学士の学位を授与する。

1)自律力
人間性や倫理観を裏付ける幅広い教養を持ち、疾病予防、健康維持・増進、公衆衛生などの保健衛生に携わる医療人として自ら評価・判断して行動する能力を身につけている。

2)協調力
対象者ならびに関係者と分け隔てなく、適切なコミュニケーションを図り、医療、保健衛生に関わる専門職と連携・協働し、自身の役割や責任を担い行動する能力を身につけている。

3)課題解決力
それぞれの専門分野で修得した基本的な知識を活用し、課題解決に創造性をもって持続的に取り組み、かつ国際的に広い視野を持ち科学的に探究する能力を身につけている。

4)実践力
対象者を公平かつ多面的に理解し、臨床現場で必要となる基本的な臨床技能を、対象者に適確かつ安全に提供する能力を身につけている。

5)地域・社会貢献力
対象者が住み慣れた地域での生活継続を可能にするため、先進医療から継ぎ目のない地域に根ざした医療、保健衛生を学修し、多様な社会に貢献する能力を身につけている。

アセスメントポリシー

ディプロマ・カリキュラム・アドミッションの3つのポリシーに基づき、機関レベル(学部)、教育課程レベル(学科)、科目レベル(個々の授業)の3段階で学修成果を評価する方法を定めます。
  1. 機関レベル
    学生の志望進路(資格・免許を活かした専門領域への就職率及び進学率等)から学修成果の達成状況を評価します。
  2. 教育課程レベル
    学部・学科の所定の教育課程における資格・免許の取得状況、卒業要件達成状況(単位取得状況・GPA)から教育課程全体を通した学修成果の達成状況を評価します。また、学年ごとの単位取得率・成績分布の状況から、各学年全体の学修態度と学修傾向を評価し、1年次から4年次までの基礎から専門科目の個々の単位修得状況を学修成果として評価します。
  3. 科目レベル
    授業等科目のシラバスで提示された成績評価および学修目標に対する達成状況等の結果から、科目ごとの学修成果を評価します。

【 評価指標 】
レベル 入学前・入学直後 在学中 卒業時・卒業後
機関レベル
(学部)







 
・各種入学試験
・新入生アンケート







 
・休退学状況
 (休退学率)
・学生生活・学修生活
 実態調査
 (2年次と4年次)
・授業評価アンケート



 
・卒業率
・学位授与数
・就職率
・進学率
・学生の動向追跡調査分析
・ディプロマ・ポリシー
 到達度調査(学生の
 自己評価・教員評価・
 就職先施設による評価)
・卒業後アンケート
教育課程 
レベル
(学科)
 
・各種入学試験


 
・GPA
・成績分布状況
・進級率
 
・GPA
・資格・免許取得状況
・単位取得状況
・国家試験合格率、合格者数
科目レベル
(個々の授業)

 
・入学時語学力確認テスト
 (英語民間試験)

 
・成績評価
 (テスト、ルーブリック)
・授業科目別達成度
 自己評価
 


【データの収集と分析・改善】
IR推進センター・教務委員会等が上記データを収集し分析・検討を行います。分析結果は、全学教学運営委員会に報告し、各学科・部署にて継続的かつ効果的な教育の改善等に活用します。

本学が養成する医療職種の患者さんへの関わり